東京地裁に行って来た6〜裁判ではないので、言いたい放題?

今から思えば、裁判官(審判員)は、最初から結論を殆ど決めていらっしゃったかもしれません。
本当にさらりと(敢えて言えば形式的に)お互いの主張をおさらいし、その中から事実とそうでないものを本人の口から説明させて確認し、最終的に結論(判決、ではないですね、あくまで調停なので)を出したように思います。


私の華麗なる(笑)法廷デビューの台詞はたった一言。


審判員(裁判官): 「●●さん(知人=申立人)は▲▲の行為が常識を超えて多くかったとありますが、本当ですか?」
弁護士さんがやっと聞いてくれました。通常の会議のような感じなので、話の流れによっては挙手せずに発言も可能です。
弁護士: 「職場の様子は□□(私)さんがよくごぞんじですから。●●さんは▲▲の行為が非常に多かったですか?」
私: 「ん〜、突出してはいなかったですねぇ」
だけでした!!残念(笑)

とにかく事実確認といいながら、言いたいことは陳述書に書いてあるし、その齟齬をどう解釈するかのための確認に終始したわけですが、相手の言っていることが文脈がでたらめ、且つ、根本的に矛盾しまくっている意見ばかりだったので、審判員さんもかなりイライラされていたみたいです。


審判員が相手側の取締役に尋ねました。
「●ページの第■番の項目ですが、●●さんは□□の行為が多くて他の従業員やクライアントからもクレームが多く、若い従業員に悪影響を及ぼしていた、とありますが、そちらの業界では、われわれや通常の企業などと違い、□□は仕事中も通常によく行うことなんですよね?」
取締役:「そうですね、普通ですね」
他の関係者一同もうなずく。
審判員:「他の人は全然□□してなかったの?」
取締役:「いいえ、してました。私も他の従業員もよくしています」
審判員:「してるんじゃないの」
取締役:「いえ、私は□□は▲▲室でしていました」


いや、どこでしてようと、いっしょだから。


知人: 「●●さん(従業員)も××さんも、よく自分のデスクで□□してましたよ」
私も深くうなずきます。
取締役:「ま、そうですね。仕事中でも普通ですね」
審判員:「それに対して、注意はしなかったの?」
取締役:「しませんでしたね」


ええっ、あの長々といきまいて反論した内容はなんだったの?
「何度注意しても行為が治まらなかったのも解雇原因の一つ」って言ってたのに?こんなんばっかりで、本当に肩透かしばかりでした。
審判員も苦笑しながら
「そうですね、そちらの業界の審判も以前にしましたが、□□は普通に行うことで、全く注意しないらしいですね」


全ての事実確認が終わってから、談話室で
「あちらの社長が◎◎のプロジェクトを知らない、●●さんは黙って勝手に進めていたってさっき怒鳴ってましたけど、私、●●さんが解雇を言い渡された後、そのプロジェクトは社長は了承済みって話し、社長本人から聞いたことがあるんですけどね」
弁護士さんは残念がって
「なら、発言すれば良かったのに」
「私も発言したかったんですけど、話がどんどん進んで、言いづらかったんですもの」
「遠慮しないで発言して良いんですよ。もっともあの審判員さんは、けっこうしゃべるから、すきをついて意見を言うのは結構大変なんだけどね〜」
と笑っていらっしゃいましたので、大して重要視しなくて良い事実だったみたいです。
勿論、その会話の内容は日時をつけて手帳に書いてあるので、もし争いになったら証拠として提出できるようには準備して有りました(目出度いことに結局、そんな細かいものは全く必要ない事になりましたが)