PTA交流会

近隣の特別支援学校(障がいのある子達が通っている学校)の保護者の皆さんとお茶会してきました。
話す時間もたっぷりあって、盛り上がりました。


打ち解けたので、普通はあんまり聞けないであろう質問もしました。
「ここ(小学生から高校生まで)を卒業したら、どこに進むんですか?」
もちろん、多くの子は作業所に通うことも難しい、介助の必要な子達。
「うちの子には進学も作業所も難しいから、お世話をしてくれる施設に行かせたいと思うのだけど、順番待ちがあって、ちょっと心配」
施設は何ヶ所かあって、近々もうひとつできるそうですが、その枠はわずか10人以下。
この学校の生徒だけで数十人いるのに、数年後の卒業生は入れなさそうです。
「子どもは大きくなるし、父母は年老いて体力が無くなり介助も難しくなるから、自宅で見ることも難しいし、何とかどこかに入れると良いのだけど」
「うちの子は、進行性の病気だから、卒業の頃に状態がどうなっているかも判らないの。介助だけの施設がいいのか、病院併設の施設がいいのか…入れるかどうかも判らなくて」


「夏にはプールに連れて行きたいけれど、子どもは男の子。女性の更衣室で着替えさせることもできないので、自宅で着替えさせて近くのプールに行き、濡れたまま車に乗せて急いで帰宅する事もあるの。母はもう水着にはなりたくないんだけどね〜〜〜」

また、東京都はここのところずっと、障がい者福祉の予算を大きく削ってきています。
来年度以降、隣接の特別支援学校(精神障がいの高校)と合併するそうです。
介助もしている教職員の数を減らし、その分をパートのヘルパーさん(減らした教職員の二倍の数だけれど)に介助作業だけを委託するのです。
教職員は「授業」に専念させるのだそうです。
でも、ここの子たちは、「授業」と言うより「生活」が学校生活のほとんど。
一人ひとり、触れ合い方から食事の方法、移動の方法まで細かく違います。ヘルパーさんがそれを覚えて対応できるようになるまでに時間がかかり、かえって指示をする先生の負担が増えてしまいます。
学校の役割も、保護者の意識も、二つの学校で大きく離れています。施設の有り方も違います。
先生やPTA組織もどうなるのか、まったく判らない…というのが不安だそうです。


「小学校の時は、生徒同士で沢山交流の機会があったけれど、中学になってなんだか交流が少くてさびしいんですけど、どうですか?」
とも聞いてみました。
「中学になると、みんなお勉強が忙しくて、私たちの世界とは大きく違ってしまって。お邪魔したらいけないし…」
「交流したいと思ったら、学校のコーディネーターの先生にお願いして校長先生に話し、交流先の校長先生からコーディネーターの先生に指示が行って、現場に話が通る、というシステムだから、すごくタイムラグがあるんです。とても間でお願いをしたり、経過を聞いたりできる雰囲気ではないですね」
それでも、ご自分の体験や、お子さん達の生活を知って欲しいという思いは、正直あるそうです。
「反対に私たちは知らなすぎです。自分の子ども達に、特別支援学校の子ども達の事を、表面でなくて知って欲しいし、私達ももっと知りたいと思ってます」
と言うと、他の保護者の方も大きくうなずいていました。


でも、子どもを外に連れ出すのは、体調的にも施設的にも難しいのが現状です。
実際に、交流先の学校には、スロープもエレベーターもなく、3〜4階の教室まで、車椅子と子どもを、階段で上げなければならないなど、つい躊躇してしまうそうです。


そうか、それが解消できそうな突破口のひとつは、このPTA交流会なんだな。
子どもの親同士、お菓子とお茶を頂きながらおしゃべりをして仲良くなったら、色々一緒に何かが出来そう。
保護者の方に、子どもの学校に来てもらって話をしてもらうとか、私だったら、フラメンコボランティアで、大人たちを連れて行って踊るとかね。
うちの中学の特別支援学校交流担当のPTA本部役員さんに頼んで、私は個人で毎回交流会に参加してきたのですが、その担当役員さんにいつかはフラメンコでボランティアしたいと思っている、と話していたこともあって、今回、やっとあちらのPTA役員の方に
「フラメンコ踊りに来ますよ!」
とお話しすることができました。
その方も、音楽をやっている知人に授業の中でリサイタルしてもらったことがあるくらいで、
「いいね!!」
と言ってもらったのですが、来年度は合併に伴ってPTA組織がどうなるかが全く白紙なので、ちょっと判らない…との事なので、連絡先だけお渡ししてきました。