雇用条件確認項目

聞きにくいかもしれませんが、ぜひ遠慮せずに確認すべき項目がいくつかあります。(友人からもアドバイスを貰い助かりました)
答えてくれなかったり、ごまかされたり、明らかに説明に齟齬がある企業は、入社してからも必ず大きな矛盾点にぶちあたり、従業員側が泣きを見る可能が高いです。
就職は人生最大の選択のひとつ。納得して入社したいものです。

記載のではなく、実際に自分が入社した場合の給与、年収

入社後の人事評価基準

有給付与資格

入社後半年が常識。「パートには有給はつけない」なんていうのは法律違反なので要注意。

有給消化率

有給以外の会社規定の休日(年末年始・夏休み・GWなど)

平均残業時間

これもはっきりさせましょう。
面接では「定時以降は全てご自分の時間です。うまく采配してください」と言いながら、サービス残業が月100時間以上!なんて企業も多いです。最近は「名ばかり管理職」も話題ですね。
残業が多くても、稼げて遣り甲斐があると感じれば働きたい人、体力を温存しつつ細く長く働きたい人、色々な価値観に合った仕事を選びましょう。
私個人としては、体力のある若いうちは多少残業があってもガンガン仕事をこなし、能力や見識やネットワークを伸ばすことは大切だと思っています。ただし、残業が常に義務であったり休みが取れない、毎月60時間以上なんていうのは論外です。(年度末は忙しいとか、月初はちょっと大変…というのは常識の範囲内です)

残業手当計算(残業手当、深夜手当て、休日出勤、代休など)

サービス残業なのか、年収に含まれているのか、突っ込んで確認しましょう!

退職金積み立て制度の有無

社会保険

これはかなり重要なポイントです!!
二ヶ月以上の契約か、短期のアルバイトやパートでも正社員の3/4の勤務日数や時間なら、企業は必ず入社一日目から社会保険労災保険雇用保険・健康保険・厚生年金)に加入が義務付けられていますが、知っていて加入させない中小企業も多いです。
「中小企業だからその負担が大きい」とか、「企業は利益追求の場で慈善事業じゃない」とかもっともらしい理由を並べますが、結局は従業員の生活に必要不可欠な社会保険を個人に負担させ、生活を不安定にさせていることになるのです。つまり、会社のために個人を犠牲にする経営方針だということです。
労災・雇用保険はセットで加入するものですが、これに入っていないということは労災が適用されず、業務上で怪我をしたときには全額個人負担で医療費を支払う可能性が高いです。
求人広告で「社会保険完備」とうたっているのに、実際は「試用期間の□ヶ月は社保ナシ」というのは職業安定法違反(虚偽の広告)なのですが、たまにある事例です。

会社組織表

入社したら実は社長は高齢で持病あり後継者不在とか、一族を養うために一般社員がこき使われる…なんてざらにある話しです。特に同族経営は従業員を使用人として見ている場合があり注意が必要です。

出産休暇、育児休暇、女性管理職□%以上

求人広告で「育児ママ活躍中」「育児休暇取得事例有り!」「女性管理職」と有っても鵜呑みにしない。
おじいちゃんおばあちゃんが同居で、家事育児は全てお任せしているママと、夫婦二人だけで子育ての家庭では全く条件が異なります。
また、取得実績は同族経営の中の奥様だけで、他の妊娠した人はやんわり辞めさせられる企業も多いですし、管理職は社長の奥様とお嬢様と息子さんの奥さんだけ…だったりもあります。

求人の理由

組織が業績好調で人員を増やしている場合は勿論OK。
前任者が円満退職ややむを得ない事情からならば問題ないのですが、組織に問題があり、不満を持って退職する(した)場合は空席になっているので、入社をせかされる場合があります。
前任者の若い女性が、結婚・妊娠・出産を理由に辞めたとすれば、ライフステージの変化があると働き続けるのが難しい職場という可能性もあります。経験を積んで年配になっても長く勤められる人材より、ただ若く低賃金の労働者を求めているとも考えられます。

「業務に関してなにか制限があるか?」

勿論仕事が最優先ですが「子どもが小さいから、できればなるべく残業はしたくない」とか「毎週▲曜日は早く帰りたい」など。可能かどうかは交渉次第ですが、プライベートを犠牲にしてまで働く価値のある仕事かどうかはきっちり見極めましょう。
「毎日残業があるので、子どもは可哀想ですが犠牲にしてください」と面接で言われた企業は、私は辞退しました。万が一過酷な残業で体調を壊した時、頼りになるのは家族だけです。

「将来の計画は?」「企業に望むことは?」

お互いの長い真摯な関係を望む企業なら、聞いてくれることが多いです。企業の中での将来の自分をイメージできるなら、納得して働き続けられるでしょう。
私は「御社に望むのは、コンプライアンス意識です」と答えていました。サービス残業、法律に抵触する業務や待遇などを経験してきて、良心に恥じたりマイナスの気持ちを溜め込みましたので、これは譲れない条件でした。