出雲の阿国#1

もう一人の微笑みの人

http://www.nhk.or.jp/jidaigeki/
お正月の新選組!!から二週間、久々に堺雅人の出る連続ドラマです。
時代劇、しかもちょっと心に陰を持つ男の役です。期待大!!
でも主役の菊川怜、もともと殆ど期待していなかったのです。
だって、確かに顔立ちは整って抜群に美しいけれど、演技はイマイチっぽいでしょ?


話が始まり、前半はなんだかだるくてつまんなくて、電源スイッチ切っちゃおうかと思いました。
主役の阿国が全然活きてなくて、目線は弱いし、台詞に力があるわけでもないし、所作も美しくない。阿国に入り込めてないような…
「もう見るの、やめよう」と20分くらいまで苦痛なくらい。
第一話の初っ端の演出としては、正直掴みがダメダメな感じでした。
目的の堺雅人が出てきて
「きゃー、やっぱり存在感がすごいわ!所作がキレイ〜。んんー、内に野望を秘めた陰のある男だし♪」
なんて個人的にはウケても、話の山場がなくて、怜ちゃんの演技が拙すぎ。
でも、それはヒロインが、恋愛感情と存在意義と才能の発揮をうまくコントロールできずに、悶々と悩む姿そのままだったのです。


終盤いきなり盛り上がり、怜ちゃんの顔が輝き、オーラが放たれる瞬間が来ました。
生まれ故郷でも居場所がなく、踊りが好きではあるが、その才能に目覚めていない根無し草の阿国が、とうとう艶やかなエナルギーを発露する決意をした時、急に菊川怜が大きく見えました。
ドラマを撮っている間に、それだけ女優として急速に成長したようにも見えました。
才能も野望も有る男に見初められ、能力を認められ、もっと開花しろと促され、美しくなる女。
400年前も現在も、変わらないのだと思います。
それまでダメダメに見えた踊りさえ、引き込まれるように魅力的でした。


私個人的にもダンスを習っており、プロ(先生)の踊りに心を鷲掴みにされて涙さえ流すことがあるので、踊りの凄さを知っています。
そういう視点でも、楽しみに見ていける時代劇になりそうです。


そして個人的にかなり目を奪われたのは、傳介役の鈴木一真です
柔らかな微笑みに萌え〜!
海猿」の加藤あいちゃんの上司役だった人だ、位の認識からかなり格上げ(笑)
結構好みかも。あ、でも一番は堺雅人ですよ!!