秘太刀馬の骨#2

http://www.nhk.or.jp/jidaigeki/
いきなり第2話なんですが…(#1のレビューも、この記事の下にアップしました)
おお!面白い!!
ちょっとギャグも入っているけれど、「藤沢周平ワールド」の雰囲気をかなりうまく醸し出しています。
時代劇に題材はとっていますが、藤沢世界って、かなりサラリーマン(というか男全般)の仕事への使命感や、組織内部での悲哀などが、ひしひし迫ってくるのが身上ですから。
ちょっと「いっちゃっている」トランペットの音楽が、これまた私の贔屓の金曜時代劇の名作「腕におぼえあり」の近藤等則さんだし、大胆なCGやコミカルな演出も似ていて、シリーズっぽい匂いがします。
好きだ〜♪
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=318639

腕におぼえあり DVD-BOX

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石橋銀次郎(内野聖陽)が主役で浅沼半十郎(段田安則)が第二の主役…って感じなんですが、どちらかというと、NHK時代劇主役常連の内野聖陽より、断然段田安則が魅力的(いえ、個人的に好みってことでもあるんだけど)!
まさに下からつつかれ上から頭を押さえられ、半分納得ずくとは言え、つまらない仕事をこなさなければならない中間管理職です。
奥さんも、大変に良い人なんですが、ちくりちくりと小言を言ってます(笑)勿論、心配してのことで微笑ましい。

今回の注目シーン

家老に呼ばれて、一室に集まる銀次郎、半十郎、秘太刀相伝を受けた候補・沖山茂兵衛(六平直政)が、チューしちゃいそうな位顔を近づけて、なにやら難しい話をひそひそ話していますが…
家老が声をかけてカメラが回ると、めっちゃ広い部屋でした!
「うわ、広っ!」と思わず笑ってしまった。男三人、額つき合わせて何やってんだか(笑)


主人公も豪放磊落に見えて、なかなか気楽なだけのお坊ちゃんではないみたい。
使命にやすやすと、楽しみながらも取り組んでいるように見えるけれど、実は命もさらしているし、淡い恋も破れたり…
そういえば、藤沢原作の女性ってかなり哀しい運命になる人も多い。それも魅力のひとつ。
最初の奥様を早くに病気で失った人ならではの「理想の女性像」でもあるらしいので、私のような女性読者から見ると、時々欲求不満だったりもするけれど。


演出や小道具の使い方も大胆で、かなり新鮮で、見ていて楽しい。
往年の時代劇ファンにも、家老(近藤正臣)らが出ていて、なかなかサービスですね。


やっぱ金曜時代劇枠は、はずせませんよ(笑)