鬼平SP「山吹屋お勝」

いや〜、ひっさびさの鬼平さまです!よかったわぁ〜Y
時代劇好きを決定付けた作品の一つだから、思い入れも尋常じゃない。
さすがの硬派長寿時代劇番組。ゆるぎない脚本、抑え目の渋い演出、演技派の豪華キャストと、暗めの画像にまたシビレてしまったのであった。
まさに「大人の時代劇」と呼ぶにふさわしい!
もう、あのエンディングだけでも永久保存しても良いくらい。あの哀愁漂うジプシーキングスのメロディと美しい映像を見ただけで、涙が出そうになる。


しかし、調べて見たら同じタイトルは第一期で映像化されているみたい。OA見た筈だけれど、流石に憶えていなかったなぁ。第七期位までは欠かさず見ていたんだけど。鬼平SP「山吹屋お勝」のHPはここ


今回の目玉は、何と言っても吉田栄作演じるカッコ良い、影の有る密偵・関宿(せきやど)の利八。
この人、一時期は何かと話題をふりまき、どうしたんだ?と微苦笑を誘ったものだが、どうしてどうして、素晴らしい演技でドラマに引き込んでくれた。本当に良い役者になったなぁ。
SPだけのゲストの扱いでは、勿体無いくらいだった。この人の存在は意外と、形式美で箔がつく時代劇に合っているのかもしれない。


鬼平ファミリーも皆健在なのも、昔からのファンにはお楽しみ。
特に、私の御贔屓の伊三次(三浦浩一)が出ていたのが、嬉しかった。(伊三さん、後の話で死んじゃうんだよね…(涙))
亡くなった役者さんも何人も。佐嶋様役の高橋悦史や、江戸屋猫八っつぁん…。もう、ビデオの中でしか会えないのが哀しいなぁ。
しかし!やはり年月の流れは残酷なもので、皆歳をとったなぁ…というのもしっかり見て取れてしまったのであった。
特に女性陣。奥方の久枝(多岐川裕美)さんやおまさ(梶芽衣子)さんのお年は隠し様もなく…。アップがちょっと哀しかった。
お調子者の若造、兎の忠吾(尾美としのり)でさえ、すっかりオジサマになってしまっているし。流石に主役の吉右衛門だけは、殆ど変わりない勇姿を見せてくれていたが。やはり殺陣は天下一品の美しさ。
敵役では嶋田久作、凄みが効いていて良かった。


今後、もしシリーズが復活するとしたら、とても嬉しいけれど、配役はかなり問題ありかも。変わるのは難しいし、変わらないのもかなりつらいものがあるなぁ。