花岡青洲の妻

雷さま(市川雷蔵)が青洲(雲平)、妻の加恵が若尾文子、姑(青洲の母)が高峰秀子
1967年ってことは、私が生まれた翌年。白黒が怖い…。
この頃の時代劇って、まだちゃんと人妻役は眉を剃って、鉄漿(おはぐろ)していたりするから、更に怖い!


時代によって、嫁姑の関係、家の事、夫婦の関係の価値観が若干変わるのもあってか、NHK金曜時代劇で放映中の同名作品とは、細かい所に差異がある。
でも、今は「家が大事」より、個人の生活を大事にする人が増えているんじゃないかなぁ。ここまで隷属的な嫁の生活も少ない気がする。そして、自分の趣味や生甲斐(ヨン様とか綾小路きみまろとか…)を見つけて自己表現する女が増えたから、ここまで長男に固執する姑も少ないんじゃ?(私が知らないだけかもしれないけれど)


この映画の青洲は、やや磊落な感じで原作に近いか。NHKの方の青洲は、なにしろ顔が良すぎて〜Y
高峰秀子の執着ぶり、特に青洲が母より加江を大事にする何気ない事柄に対する異常なまでの昂ぶり、身悶えして悔し泣きする姿が、正直気持ち悪い。
この映画の解釈では、息子大事じゃなくて、近親相姦に近い感情かも。
妊娠した加江も「旦那さんの子を産めるのは、私しか居ない!」って言いきっているし。あぁ〜、ドロドロだわ。


でもやっぱり、原作よりもかなり年齢が上の役者が演じているから、若い時の演技は初々しさがイマイチで、気分の盛り上がりが個人的には不満〜。


さて、明日は金曜時代劇で、和久井映見とすーちゃんの嫁姑バトルだわ。