つばさ

最近結構はまっているのは、NHKの朝の連ドラ「つばさ」です。
http://www9.nhk.or.jp/asadora/tsubasa/


奇をてらったものは全然なく、べたべたの設定と個性的キャラクターとストーリーなのですが、台詞がすごく自然で共感できて、大笑いしたり泣かされたり、ニヤリとしたり。


新聞の読書欄と言うかTV欄には、お年寄り連が
「川越の風景や情緒が描かれていない」
「ストーリーが謎解きミステリー調で、情緒がない」
のような批判が多かったみたいですが、典型的な家族ドラマだと思います。


確かにロケは少ないかもしれないし、空撮町並み風景なんて模型ジオラマなのですが、反対に「町が主役」ではなく、その小さな町の特徴を活かしつつ、その中で生きる人々の関係性がとても密に描かれています。
ミステリーっぽいとは私には感じないけれど、キャラクター一人一人の生い立ちや人生での傷をいかに飲み込んで、意識を変えてこれからを生きていくか、いわゆる「自分探し」の話なので、今に至るまでの様々な「過去」が出てきて、その結果、現在から未来に至るため、お年寄りにはそう見えるのかな…という感じです。


沢山の主要キャラクターがいて、それぞれ抱えている思いや傷はかなり深いのですが、その深刻さと裏腹にみんな基本的にはコメディ調で明るい人物なのです。
そりゃ家族の中も、ご近所同士でも、職場でも、楽しく仲良くやっていても、人の過去には屈託があるよね。
そもそも、主人公の「つばさ」ちゃんも、母親も、祖母も父親も、未だに自分探し、家族探しをしているし…
中村梅雀の演じる父親が特に、可愛くて良い役ですね〜!娘も
篤姫に出ていた、あの嫌な役の人とは思えない」
と言っています。


沢山の伏線(結構ベタベタで判りやすい)と、それを丁寧に全てを拾っている脚本の細かさと正確さが、この魅力を支えています。


誰かと誰かの間に感情のさざなみが立って、大丈夫なのは判っているけど、1週間やきもきして、土曜日に、
「ああ、なんとかなって、良かったねぇ…」
というサイクルです。


さて、明日はどうなるのか…(恋の四角関係と、両親の離婚で10年会っていなかった父がホームレスになっていたのと、主人公のBFの怪我と将来…って、盛り沢山ですね)