新選組!!〜土方歳三最期の一日

やっと、やっと!やっと!!
一年間待っていました、この日を…って書くと、ちょっとうそ臭い。ゴメンナサイ。
ずっと「新選組!」の追憶の日々を送っていたわけではありません。
去年は「タイガー&ドラゴン」にはまって、「電車男も」あって、金曜時代劇も良かったし(「義経」は見てませんでしたが)…
新しい職場で、新しい仕事をフルタイムで再開して、家庭との両立にもアップアップしたし…
MIXIというネットサービスを始めて、沢山の新しい友達にも出合って、旧友とも頻繁にやりとり再開したし…
実生活がものすごく充実してて、疲れちゃうくらいだったので、リアルタイムで「組!」を追っていた時のテンションは、かなりダウンしていたのは事実。


でも、コレなんです。特別なんです、私にとっては。


一昨年以前の私の日記、板がサービス停止してしまったので、データも残っていないのですが、「新選組!」にそれはのめり込み、生きる支えになった年でした。
その前年に体を壊して寝たり起きたりの生活になってしまい、一時は死の影もちらついたのですが、そんな私に差し込んだ希望の光が「新選組をNHK大河で、三谷幸喜が書く」というニュースでした。
子供の頃からの時代劇好き、しかも、10代の若造が一度は通る「新選組」の洗礼をしっかり中学2年で浴びた私には、まさに天啓でした。
布団で本を読むことしかできなかった私は、文字通り、貪るように新選組関連の資料を読み漁りました。
昔読んだ小説なども、新しく揃えたり、時期的に次々発売される史料、資料を取り寄せ…
時代背景や武士階級の仕組みなどの本も含め、200冊は読みました。
そして2005年正月、そのドラマは始まったのです。


当時の熱中ぶりを再現するのはやめておきます。
今更蒸し返すより、オンタイムであのドキドキ、感動、思いを感じたことそのものを大切にしたい。もともと、私のスタンスもそうですし、ドラマ自体が、そんなドラマでしたね。
三谷氏ご本人も、あちこちで仰ってますが、録画やDVDで見ても、「あの人たち」に伴走した感動は味わえない。
まさに、毎週毎週、丁寧に追っていったからこそ、今でもふと泣き出したくなるくらいに、こんなに思い入れを持つ事ができたのです。


前置きが長くなりました…


泣きましたよ、正直に告白します(笑)
ドラマ自体は、決して「泣き」の話ではなく、反対に漢(おとこ)っぽい、骨太のカッコイイ作りでしたが、何しろ私自身の思い入れが強すぎて…


ドラマの前には情報をなるべく排除するようにしていますが、今回だけは買ってしまいました。
TVNavi特別編集の「メイキング&ビジュアル完全ガイドブック」(12月31日の日記http://d.hatena.ne.jp/akirayucha/20051231/p1をご参照ください)
TVNavi編集部は、この日のためにずっと山本耕史堺雅人を追っていたようなものです。やったぜ!って感じですね。
ヤマコーファンには、たまらない内容ですね〜、ちょっとヤマコーらしいナル入った素敵な写真ばかりです。
でも、私がクラクラきたのは勿論(笑)、山南さん(堺雅人)の微笑み、斎藤一(オダジョ)のひげ、容保さま(筒井くん)の戦装束ですが。


おなじみの顔(っていっても、少ない)の島田や尾関の姿を見て、まずじーんときました。
そしてあのまんまの笑顔の歳三が、洋装で
「待たせたな!」
おお〜、流石に私も萌えましたよ♪
それからは、全てのシーンに釘付け。
細かいところも見逃さないように、長い台詞も聞き逃さないように、全神経を集中させました。
徹底的に華やかさ(お正月時代劇にありがちな、着飾った女性陣)を排し、男の生き様を描いた硬派な時代劇に仕上げているところに、三谷さんの気概が十分に出ていました。


土方が山南さんの名を口にした途端、かの人の姿と声が思い出されて涙、涙です。
懐かしく、少し苦く、尊敬の念をこめて山南さんの存在を語る土方。
一年間、近藤さんの魂が傍に居たように、山南の心をずっと彼は抱いていたのですね。
事有るごとに、
「山南さんなら、こんな時どうしただろう」
「山南さんなら、どう言ってくれるだろう」
と、常に彼の存在を、自分の決断と合わせて慮っていたのです。
あの切腹にいたる辛かった道筋、その後の仲間達の軌跡が思い出されて、まるで私自身のことのように胸を締め付けられました。
撮りおろしの回想シーンは、本当にあの一年をオンタイムで見てきた私たちへのご褒美でした。あの時のままの皆、笑って泣けて…
ああ、感無量。


今回新たに加わった(いえ、本当はもっと前から居たんですが(笑))蟻通勘吾(山崎樹範)、山野八十八(鳥羽潤)、相馬主計小橋賢児)も、皆さんイケメンで嬉しかったですが、出番がもうちょっと多いと良かったです、ハイ。
それにしても、市村鉄之助池松壮亮)の可愛らしさは反則ですよね!!
現場でも「可愛い〜!」といじられたんじゃないでしょうかね。
彼も相馬も史実では、新選組の生き残りとして、ちょっと哀しい末期を迎えていますので、それに思いを馳せるとまた涙だったりします…
薩長に一人目の敵にされて不遇の余生を送った容保さまも、ひっそりと生きた斎藤一も…
(この辺の史料や小説のオススメ本は、改めて記事にしたいと思っています)


でもでも、一番カッコイイ男に描かれていたのは、永井さま(佐藤B作)でしょうか。
何もかもを見てきた、酸いも甘いも知っている生き証人として。
なんだか噂では、他の生き残り隊士(斎藤一とか)で続編を作る…?なんて話もありますし、過去にさかのぼって一日を描くってのもありだし、期待大です。
「まだまだ、新選組は、終わらない!!!」


大好きな行きつけのれいこさんのBDFDをご紹介しておきますね。
http://bdfd.net/archives/2006/01/06_2307.php