南極料理人

水曜レディースデーで見てきましたぁ♪
ほのぼのお仕事映画「南極料理人
http://www.nankyoku-ryori.com/


レディースデーの1000円でもヴぁーさんがちゃんと良い席を取ってくれるのを初めて知りましたよ。
やるな、vit(TOHOシネマズのオンラインシステム。v=ヴぁーさんが、i=いい席、t=取ります)
しかも予告にもうすぐ公開の「ゴールデンスランバー」がかかって、走る堺雅人の必死の表情が更にオイシイ!
http://www.golden-slumber.jp/


平日で雨だったせいか、多摩地区は田舎のせいか、お客さんが少なめで少し哀しい…
新宿では連日立ち見で激混みだったらしいのですが。
関連書籍とかも置いてほしいなぁ。「文・堺雅人」は軒並み売り切れで、アマゾンもネット予約できず、再販待ちです。


ここから、私には珍しく、ちょっぴりネタバレです。
しょっぱなから、かなり笑わせてくれます。
あんなに深刻に悩む事は、それなのかい?と観客全員に心でつっこませます。


そうだよねぇ、一年半も24時間熱血で仕事しながら暮らしていけないもんねぇ。
しかも、メインの昭和基地から1000km(!!)も離れたところに、おっさん(1名は若者)ばかり8人で缶詰。


冒頭のヘリの空撮で氷原を見下ろすシーンでワルキューレがかかるのは、なんだか「地獄の黙示録」を彷彿とさせますが、「南極料理人」ではのんびりなテンポの、なんだかのどかなワルキューレになっちゃってます。


淡々と、毎日仕事しながら(でも仕事のシーンはほとんどない)おっさんたちがなんか食べているお話。


一つも大きな事件は起こらないんだけど、目が離せない。
「南極に飯食いに来てるわけじゃないから」
という台詞が象徴的で、でもそれがまたほろりとさせる展開につながるのですが、みんな第一線の研究者や技術者のはずなんだけど、プロジェクトXっぽいとか、カンブリア宮殿っぽいとか、NHK特集っぽい展開はありません。全く。


本屋も映画館もコンビニもスーパーも飲み屋もレストランもないんですもん、気晴らしとかプライベートとか、難しいですよね。


昔同級生がタンカーに乗っていたんですが、陸に帰ってきて一緒に飲んだとき、
「航海の最中、ヘリがバラバラバラバラ…って飛んできて、で美人のネーチャンが『はあい♪』なんて言いながら縄梯子で降りてきたら、いいでしょ?」
「おお、いくらでも何百万でも払うぜ!」
って言ってました。


ちょっと前、科学未来館で、探査船「地球(海底深い地層のサンプルを取って、何億年もの地球環境の変化を調査する船)」のスタッフの話を聞いたことがあるんですが、多分同じ感じ。
その方も、クリスマスだったかのご馳走の写真を嬉しそうに解説していましたっけ。


みんなから「オイシイ」っていう台詞はないんですけど(これまた伏線)、みんながつがつ食べてるんですね。特別物凄くごちそうというよりは、フツーにいつも食べたい料理が多かったです。
特に、ストーリー上も核になるラーメンが、めちゃめちゃ美味しそうでした!!!


そうそう、断熱調理鍋シャトルシェフが調理場に沢山有ったのもちょっと良かった。エネルギー消費を究極に抑えたい南極での省エネ(今風ではエコ)ですもんね。


ラストに、ちゃんと全員無事に家族や彼女(これもニヤリのエピソード!)の元に帰って来て、もとさん(生瀬勝久の役)の家族との関係も、ああ、本当はそうなんだ…って、本当に観客も一安心です。
「お仕事お疲れ様でした」
って。


客席でもおっさんやおばさん(やおねえさん)から、絶えずくすくすと笑いがこぼれていました。
じっくり長く、多くの人に見て欲しい映画です。