春画で読む江戸の色恋―愛のむつごと「四十八手」の世界

春画で読む江戸の色恋―愛のむつごと「四十八手」の世界

春画で読む江戸の色恋―愛のむつごと「四十八手」の世界

装丁もなかなか凝ったつくりで、まあ、オジサマ向けなのだが(本文にもそう書いてある)
浮世絵好き、江戸風俗好きにもたまらない内容。
とは言いながら、人前、恋人(カップルの相方)、子供の前では決して読めない。
そう、参考図画が、なんとも…(苦笑)赤裸々で!! ま、ポルノ集ですね。


しかし四十八手とうたいながら、勿論形式的な型の羅列ではなく、江戸時代の
プリミティブな娯楽としての性交=恋愛の分析として優れた解説書である。
西洋の罪の意識が入ってくるまでは、日本は性のタブーが少なく、老若男女問わず
楽しんでいた風が感じられる。
明るい猥談が上流武士の母子の間でも普遍的であったり、庶民の結婚観も含め、
なかなか面白かった。